こんにちは!ライターの井ノ口です!
今回は脈診流 そあら鍼灸院 松本さんの開業秘話に迫ります!現在の治療方法に至るまでの苦労や、普段は話しにくいぶっちゃけ話なども全て聞いてきちゃいました!ぜひ最後まで読んでくれると嬉しいです!
脈診流 そあら鍼灸院
◯住所: 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7丁目13−7 タカラビル 2F
◯電話番号:03−6908−6744
インタビューを受けてくださった松本さま
井ノ口: 本日はよろしくお願いします!
不調を抱え続けた子供時代から…
井ノ口: 最初にこの道を目指されたキッカケからお伺いしたいと思います。鍼灸に興味をお持ちになった経緯など、詳しくお聞きしたいです。
松本さん: 子供の頃から、アレルギー性鼻炎で、耳鼻科の先生にも「あ~、これはひどいね」と言われるくらい辛い症状がありました。
また、緊張するとお腹が痛くなる…という状態で、不調と付き合いながら成長していったんです。
井ノ口: 幼い頃から、身体の症状と向き合ってきたのですね。
松本さん: そんな症状とともにあったので、身体のことには興味がありました。
だからどういうメカニズムで症状が出るんだろうという疑問はずっと持っていたんですよね。
大学卒業後、一度は普通の会社に就職したのですが、やはりこのまま続けていくよりも自分が興味のあることを研究して症状のメカニズム解明をしたい想いが大きくなって…
それには全くことなる考え方だろうと思い、鍼灸の専門学校へ通うことに決めたんです。
井ノ口: 社会人になってから、今の道を目指されたのですね。
松本さん: はい、専門学校の先生が「うちの学校は脈診ををはじめ、東洋医学を深く学ぶからマニアックだよ。」と言っていて、せっかくならディープなことをしたいと思い、とにかく病院ではやらないようなことを次々に学ぶことができたんです。
鍼灸の深みにはまる
井ノ口: 鍼灸のどういったところに興味をお持ちになったのですか?
松本さん: 鍼灸も色々あって、その中でも「気」や「脈」で身体の状態を見るというところに興味がありました。それなら自分の症状のメカニズムも分かるのではないかと期待していたからです。
井ノ口: ホームページで拝見したのですが、松本さんがされているのは刺さない鍼ということでした。鍼を刺さずに治療するというのはどういうことなのでしょうか?
松本さん: そもそも鍼には古代九鍼という9種類の鍼がありました。刺すものもあれば皮膚を破る鍼、その中には切ることができるものもあります。手術のメスのようなものですね。現代でその鍼を使うことはありませんが。その中に、刺さない鍼もあるんです。
井ノ口: ひとえに鍼といっても9種類もあるのですね。
松本さん: はい、身体には気が流れており、それを調整する道具が鍼なのです。では気というものがどこを巡っているかというと、もちろん身体の中も巡っているのですが、皮膚の表面にも巡っているんです。なので、刺さなくても気にアプローチができるんです。刺しても変わるし、刺さなくても変わる、変えるための手段の違いですね。それよりはまずどんなツボを使うかの方が重要かもしれません。例えば熱を持っていたら、熱を抜くツボを選ぶ必要があります。その次の段階として、熱を刺して抜いてもいいし、刺さなくて抜いてもいいわけです。
井ノ口: 凝っているところに刺して、ほぐすようなものというイメージしかありませんでした。刺さない鍼とはそういうことだったのですね。
松本さん: 筋肉などに刺すのは解剖学的な考えでもあります。逆に刺さない針は東洋医学的で、考え方としての違いもありますね。気の流れを扱うかどうかという違いがあります。例えば小児鍼という赤ちゃんに鍼をする施術があります。しかし一般的に小児鍼で赤ちゃんに鍼を刺し入れることはありません。撫でるだけ、もしくは接触するだけです。それで施術が成り立つのは気の流れを扱っているからです。
妊娠しやすい身体は「気」から
井ノ口: 開業されて14年目とお伺いしておりますが、松本さんの店舗の特徴や強みについてお伺いしたいです。
松本さん: 当院では妊娠を希望されていらっしゃる方が多いのですが、東洋医学的に「妊娠しやすい身体」になるという方法をとっています。妊娠しやすい脈になるということです。
井ノ口: 妊娠しやすい脈があるのですね。
松本さん: そうですね、脈というとまたディープな話になってしまい、患者さんが自分で確認するのが難しいので、妊娠しやすいお腹にとなるという方がイメージしやすいかもしれません。暖かくて柔らかく弾力のある、つきたてのお餅のようなお腹になるということです。
人生に関わっていくという喜び
井ノ口: お客様から言われて嬉しかった言葉や、記憶に残るエピソードなどはありますでしょうか?
松本さん: 無事に子供さんを授かり「おかげで人生が変わりました」といってくれた時は嬉しかったですね。本当に良かったと感じました。
松本さん: そうですね、それだけ人生で大きなものだからこそだと思いますし、妊活をサポートする一員として、その大切なもののために、自分自身サポートできる幅やアプローチを増やしていきたいと思います。
ネガティブから「気づき」を得ること
井ノ口: 最後に、松本さんの目標や夢、今後やっていきたいことについてお伺いしたいと思います。
松本さん: そうですね…今考えていることをお話しします。体と心はつながっているという考えがありまして…。例えば、大きな不安があるとして、それはネガティブなものとして捉えがちですが、決してそれだけではないと思うんです。別の視点から見れば、不安があることによって、最悪な状況を避けることができているということでもあるわけです。
松本さん: ういう側面もあるという見方ですね。優柔不断で物事を先送りにしてしまう性格が嫌だという方がいらっしゃったのですが、お話をしていくと、「先送りするのはギリギリまで物事を見極めたい、それによって後悔しない選択ができているんだ。」とおっしゃられた患者さんがいました。優柔不断というものは実は後悔する選択を避けて、納得できる選択の後押しをしてくれる存在だったという方がいました。
井ノ口: そういう風に考えると、ネガティブなこともネガティブに感じませんね。
松本さん: むしろ、ネガティブと思っていることが実はその人の能力にでもあるのです。そういったことを患者さんとの会話の中から拾って、「気づき」につながり、それが身体づくりに好影響として現れます。
井ノ口: かなり深いところまで考えていらっしゃるのですね。
松本さん: というのも、今はコーチングを施術にも取り入れており、それによってさらに妊娠しやすい身体づくりにつなげていくことが、この先の目標ですね。
井ノ口: 技術だけを高めていくのではなく、精神的な方向も高めていくようなイメージでしょうか。鍼灸のディープな分野を目指した松本さんのディープな目標を応援したいです!大変、興味深いお話をありがとうございました!
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