こんにちは!ライターの井ノ口です!
今回は数多くのメディアにも出られており、日々鍼灸の魅力について発信を行っているTC鍼灸マッサージ院 森田さんに鍼灸やマッサージの魅力・選び方についてお聞きしました!ぜひ最後まで読んでくれると嬉しいです!
TC鍼灸マッサージ院
インタビューを受けてくださった森田さま
井ノ口: 本日はよろしくお願いします!
鍼灸の道へ進んだキッカケ
井ノ口: 最初に、鍼灸を始められたキッカケからお伺いしたいと思います。
森田さん: 学生の頃からずっとサッカーをしていたんですが、ケガをすることが多かったんです。その中で最も大きなゲガだったのは、高校生の時に両足首を片方ずつ骨折してしまったことでした。そこで、鍼灸や整体の先生にお世話になったことが、この道を志すキッカケになりました。
井ノ口: ご自身のケガがキッカケで、こういった世界があるとお知りになったわけですね。
森田さん: 実はその前から、そういった仕事があることは知っていました。幼い頃、祖母の家に鍼灸師の先生が訪問しており、そこで治療の様子を目にしていたんです。
井ノ口: では、昔から鍼灸を身近に見ていらっしゃったんですね。
森田さん: そうですね。あまり迷うことなくこの道へ入れたのは、祖母のおかげかもしれません。
コロナ禍の荒波を乗り越えるために…
井ノ口: 訪問で鍼灸をされているということですが、なぜ店舗ではなく訪問という形態を取られたのでしょうか?
森田さん: 最初は埼玉の大宮で店舗を持つ予定だったのですが、ちょうどコロナが流行り始めた時期で、店を出すことにリスクを感じました。そこで妻と相談をして、往診でやろうということになったんです。
井ノ口: 確かにコロナ禍で、店舗を持っている方の多くは大変だったと聞いております。しかし、そこから往診でやるとお決めになったのは、ご経験などはあったのでしょうか?
森田さん: はい、当時は他に勤めながら、仕事が終わった後や休日に自分の仕事として訪問治療をしていたんです。
井ノ口: 普段のお仕事と並行して、ご自分でもなさっていたんですね。大変ではなかったですか?
森田さん: そうですね、どうしても時間が取れず、予約が1年待ちくらいになってしまって…。
井ノ口: そんなに予約が入っていたんですね。
森田さん: そうなんです。自分についてくれているお客様のためにも、訪問に力を入れるべきだと思いました。実際に始めてみると、予約のお客様以外からも多くの需要があることがわかりました。やはり、コロナ禍では通うことがお客様にとってはリスクなので、高齢者の方や高齢のご家族がいらっしゃる方からお声がかかりましたね。
井ノ口: 往診に絞ることで、従来のお客様を早く診ることができるし、新規の方を増やすことに繋がったのですね。
鍼灸のイメージを変えたい
井ノ口: 森田さんは、発信活動も盛んにされているとお伺いしております。本も出されていますが、広く発信をしていこうと思われたのはなぜですか?
森田さん: 実は調べによると鍼灸は色々と施術法がある中で、たった5%の人しか受けていないということだったんです。私は正直、少なすぎると感じました。やはり鍼治療と聞くと怖いというイメージがあるのかもしれません。そこで、そういったイメージや鍼灸の良さを伝えていきたいと思い、発信活動をするようになりました。
井ノ口: 確かに、整体はお店も多く身近に感じられるし、気軽に行けるようなイメージですね。鍼灸はそれに対して敷居が高いと思っている方は多いかもしれません。
森田さん: 実際は決してそんなことはないのですが…。とにかく、鍼灸について皆さんに知っていただきたいし、もっと気軽に利用してもらいたいんです。
井ノ口: ちなみに鍼灸は鍼灸師の方が針で治療してくれるのだとわかるのですが、整体やマッサージなど、業種の呼び方が色々と異なっています。この違いについて教えて頂きたいです。
森田さん: まずは国家資格があるかどうかですね。あん摩マッサージ指圧師という国家資格を持っていれば「マッサージ」と看板に書くことができますが、これが無ければ広義の「整体」という言葉で表記するしかありません。カイロプラクティックや骨盤矯正の先生は「整体」でされているかと思います。
マッサージと整体、そして鍼灸について
井ノ口: 施術を受ける側からすると、自分の症状がどこへ行けば改善するのかわからないという方がいらっしゃると思います。こんな症状にはこんなお店が良いというようなオススメはあるのでしょうか?
森田さん: まず、マッサージと整体での大きな違いは、マッサージの方が価格が高めに設定してあることだと思います。国家資格があるので「治療」と言うことができ、的確な治療を目的とした患者さんがいらっしゃいますよね。整体は間口が広いというか、料金的にも最初に入って行きやすい場所だと思います。
井ノ口: やはり、資格を持っている方が強いのでしょうか?
森田さん: 法的にはそうですが、私個人の意見としては、資格を持っているからといって必ずしも技術力が高いとは言い切れません。資格が無くても良い施術をされる先生は数多くいらっしゃいますし、お客様にとっては正直、資格よりも結果を出せるかどうかですよね。
井ノ口: そうですね。症状を改善してもらいたい身としては、先生の技術力や、あとは人柄なども大切だと思います。鍼灸の業種ではどうなのでしょうか?
森田さん: 鍼灸も国家資格ですが、怖いという印象をお持ちの方が多いようで、他では治らず症状が重くなった方が来られることが多いと感じます。あと、鍼灸とマッサージで相乗効果もあるので、どちらもできる医院を選ばれると良いかと思います。
井ノ口: 相乗効果があるんですね。それは知りませんでした。どんなことがあるのか詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?
森田さん: マッサージは筋肉などの浅い場所にアプローチができ、鍼灸は深いところにアプローチができます。両方が合わさることで、全体の回りが良くなるんです。
井ノ口: 深いところというのは、内臓ということですか?
森田さん: そうですね、鍼はツボを意識するのですが、脳の興奮を抑えたり、内臓に刺激を送り自律神経を働かせることができます。交感神経と副交感神経がうまく機能することで内臓が整っていくんです。そして、これは根本改善に繋がります。一見するとマッサージをしても取れないような原因のわからない肩こりなどが、内臓からきていることもあります。
井ノ口: 肩こりには内臓までが関わってくるんですね。もっと表層的なものかと思ってしまいますが…。
森田さん: 例えば肝臓の調子が悪いと、筋肉が緊張しやすくなります。お酒の飲みすぎなので、睡眠が浅くなると炎症を起こしやすく、またストレスなども関わってきますね。
鍼にもいろいろある
井ノ口: 鍼灸についてさらに掘り下げてお伺いしたいのですが、痛みがあったり無かったりと、場所によって大きく違うというイメージがあります。個人的には痛くない方が良いなと思うのですが、痛い方が聞くのかなと思ったり…その辺りはどうなのでしょうか?
森田さん: 痛いかどうかは、流派と先生の技術によると思います。
井ノ口: 流派があるんですね。
森田さん: 例えば刺さない鍼で鍉鍼(テイシン)というものがあるのですが、太い鍼でさすって脳の興奮を下げたりします。日本の伝統の鍼灸ですと髪の毛ほどの細い針を使い、これは痛みが少ないですね。鍼灸発祥の中国の鍼は太くて長いもので、これが痛いというイメージに繋がっているかと思いますが、先生の技術によって痛みを少なくできるし、逆に刺激が好きだという先生や患者さんもいらっしゃいます。
井ノ口: 太い鍼は怖いですが、何だか効く気はしますね。
森田さん: 鍼灸の先生もいろんな方がいらっしゃいますので、その中から合う先生を探すのは大変だとは思いますが…。日本ではやはり痛みに対して過敏な方が多いので、日本の鍼、和鍼を刺すときは特殊な管を使い、痛みを軽減する方法を取っています。
井ノ口: 鍼治療とひとえに言っても、様々な流派や方法があるんですね。
根本を解決することが大事
井ノ口: よく、マッサージなどを受けた方から耳にするのが、その時は治ったけれど、また元に戻るということなんです。やはり、定期的に通った方が良いのか、また戻らない体づくりの方法などがあればお聞きしたいです。
森田さん: やはり、根本の改善をするかどうかなんですが、痛みを取った時点では、深い場所に痛みの根元が残ったままなんです。そこを取り切るまで治療すると、比較的長く良好な状態が維持できます。あと、強揉みなどで強い刺激で一気に痛みを取ってしまうと戻りやすいということもありますね。
井ノ口: 確かに、強いマッサージは結果的に良くないという話は耳にします。
森田さん: やはり根本から解決することが本当の治療だと思いますので、正しく治して頂くことをおすすめします。
井ノ口: 治療院を選ぶ上で、こうした方が良いというアドバイスはありますでしょうか?
森田さん: 実際に行ってみなければわからないというのが現状だとは思いますが、ネットの口コミより、実際に行った人の口から直接聞く口コミで判断して頂くのが良いかと思います。あとは、先生と会った時に気遣いが感じられるかどうかですね。体のサインに気がつく先生は、患者さんの全てに気を配っているものですので。
井ノ口: 技術面とは別に、先生との相性などもありますよね。
森田さん: そうですね、治療師側は相性を広げていくべきだと思いますが、患者さんからすれば、安心できる、身を任せられるような先生を探して見つけて頂きたいです。皆さんが自分に合った治療院と出会えることを祈っています。
井ノ口: 森田さんのお話を伺ったことで、鍼灸のイメージが変わりました。鍼灸の業界のため、何よりも患者さんのために発信を続けている森田さんを応援したいです。大変、興味深いお話をありがとうございました!
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